市民の前で「PCでメモは失礼?」議会で繰り広げられた小さくて大きな?論争

活動報告

皆さんこんにちは。

議会の中では、市民からすると「そんなことまで?」と思うような議論が交わされることがあります。

今回取り上げるのは議会改革検討委員会という非公開の委員会で行われた

「市民の前で議員がPCを使ってメモを取るのは失礼かどうか」というテーマです。

それでは実際のやり取りをどうぞ。


 

議会改革検討委員会にて

新政会(自民党)金子委員長)
~なので、こんな感じでよろしいですか。

全員)はい。

新政会(自民党)宮崎委員)
はい。1つだけ、ちょっとすみません。その話ではないのですが、私たちは議員ですから、目の前にコンピューターを置いて市民に対してそれを見ながら話すというのは非常に失礼だと思っています。私たちは膝を突き合わせて話すという姿勢がいいのではないでしょうか。こういう機器を持って質問に答えるのは失礼にあたると考えていますが、その点についていかがでしょうか。

宮代)
はい。メモや資料などに基づいて正確に答えるために、パソコンも必要だと思っています。真摯に市民に答えるために用いるものであって、失礼にあたるとは考えていません。正直、そのご意見はよく理解できませんでした。以上です。

共産党:佐伯委員)
来てくださった市民には資料を配布しています。昨年の議会報告会でも、市の状況や乾杯条例の条文などを紙ベースで配布しました。参加者にタブレットを渡すことはありませんので、議員も同様に資料で説明すればよいのではないでしょうか。

新政会(自民党)宮崎委員)
市民が持っている資料で答える、ということですよね。

宮代)
パソコンを禁止する理由は理解できません。合理的な理由が示されず、単に「パソコンは嫌だ」という感想に基づく制限だと思います。私は使いますし、市民から不快に思われたら説明し、必要なら謝罪します。

新政会(自民党)金子委員長)
これは AI にかけて言葉を分析しているのですか。

宮代)
そんなことはしていません。資料がここに入っているだけです。

新政会(自民党)金子委員長)
パソコンを使って文字をメモし、それを基に答弁する、ということでよいのですね。

宮代)
私は皆さんの発言をメモしています。私は頭が良い方ではないので、一つひとつをすべて記憶することはできません。そのため、メモを取りチェックマークをつけながら論点を整理して話をしています。これの何がいけないのでしょうか。眼鏡を使うのと同じではありませんか。鉛筆でメモを取るのと何が違うのでしょうか。全く理解できません。

令和会(自民党)赤坂委員)
眼鏡とは違うと思いますけどね(笑)。

宮代)
いや、目が見えないから眼鏡をかけるわけですよ。

令和会(自民党)赤坂委員)
ちょっと、人の話を聞いてください。来ていただく市民の方は若い人ばかりではなく、年配の方もいらっしゃいます。PCを使わない方もいる。だからみんなと同じように紙でやりましょう、という意見が出ているのです。宮代さん、誰も頭が良い悪いの話をしているわけではありません。ただ、同じ条件で話し合おうと言っているだけなのです。

宮代)
はい(挙手)

新政会(自民党)金子委員長)
いや、宮代さんの話は大体わかりますんで。他にご意見ありますか。

宮代)
いやいや、自由討議でしょう?w

公明党:大内委員)
今までモニターさんとの意見交換会では、意見がタブレットに入っているため、タブレットを見ながら議会運営委員会ではそのような方法を取ってきました。
「失礼」という話についてですが、今はいない議員の件になりますが、加須地区の新年会で全議員が一人10分ずつ挨拶する場面がありました。その際、ある議員が携帯を見ながら話したところ、自治会長さんが「携帯を見ながら喋るのは失礼ではないか」と非常に怒った、という出来事がありました。本人は正確に伝えたい意図があったと思いますが、そういう受け止め方をされる方もいるということです。
同じように、パソコンを見ながらよりも、メモを取りながら話した方が印象が良いと感じる市民もいると思います。ですので、その方法を取っても良いのではないかと考えます。宮代さんも、自分でメモを書くことはできますよね。

宮代)
(挙手)

新政会(自民党)金子委員長)
ちょっとまとめます。このタブレットは皆さん持ち込んでいい。ただし自分のPCはやめてください、ということです。メモならタブレットでもできます。頭の良し悪しではなく、自分なりに伝えればいい。ですから、タブレットだけ持ち込んで自由討議でやりましょう、ということだと思います。他にありますか。

宮代)
はい。はい。

新政会(自民党)金子委員長)
簡単に一言でお願いします。

宮代)
さきほどから話を聞いてますが…。「不快に思う方もいる」ということは理解します。

新政会(自民党)金子委員長)
じゃ理解してください。

宮代)
理解はしますが、「だからみんな同じ条件にしましょう」という点については理解できません。

新政会(自民党)金子委員長)
同じ条件じゃ…

宮代)
タブレットは?市民にはありません。これは同じ条件ではないと思います。

新政会(自民党)金子委員長)
違うでしょw市民にはペーパーで配布し、議員はタブレットで…

宮代)
タブレットには他の情報も載っていますよね。サイドブックス(資料を入れるアプリ)など、別の情報も入っていますよね。

新政会(自民党)金子委員長)
議会の情報は入っていますよね、もちろん。

宮代)
はい。では、何が違うんですか。

新政会(自民党)金子委員長)
議会の情報ではなく、自分の変なAIなどが入っている…

宮代)
ああ、それなら「AI禁止」でいいじゃないですか。私はAIは使いません。使いませんよ。

りっけん(立憲民主党)野中委員)
よろしいですか。これは会議ですよね。会議では、合意形成ができない場合、多数決を取ることもあります。ある程度合意を形成するために、多数意見に従うということはあってしかるべきではないですか。

宮代)
数の論理で決めようと…。つまり「話し合いを放棄して数で決めましょう」ということを今おっしゃっているのですよね?

りっけん(立憲民主党)野中委員)
ちが、そういうことではなく――

宮代)
さっきからそこに合理的な理由がありましたか?という話をしているのです。不快に思う人がいることは理解できます。しかし、実際にそういう人がいたら謝罪すればよいのではないでしょうか。きちんと「こういう理由でこれを使っています」と説明し、不快に思うのであれば「すみません」と言えば済むことです。それで何がいけないのですか。
ところが今、皆さんは「PCを使うな、使うな」と繰り返している。私はその意味が全く分かりません。それを多数決で決めましょう、というのは納得できません。

新政会(自民党)金子委員長)
ダメなのですか?これだけでは。

宮代)
だから、なぜダメなのかを聞いているのです。タブレットが良くてPCはダメ、その理由は何ですか。不快に思うから?意味が分かりません。

共産党:佐伯委員)
あの、私はね、もっと大事なことを今日決める必要があると思います。

宮代)
本当にそう。

共産党:佐伯委員)
「大事なこと」とはどういうことかと申しますと――(ここで本来の議論に戻る。)

終わりに…

いかがでしたでしょうか。

「不快に思う人がいるからやめよう」「同じ条件にそろえよう」という話でした。

「なぜそれがダメなのか?」「合理的な理由はあるのか?」という問いにまともな回答はありましたか?

民主主義は「数の力」だけで成り立つものではありません。
市民に説明可能な根拠を持ち、納得感のあるルールを積み重ねていくことが、信頼される議会につながるはずです。

本来ならば、議論が必要なことは山ほどありました。しかし、こんなやり取りが途端に始まり、結果、本来話し合うことが必要なテーマがおろそかになりました。

改めて誰のための議論なのか、全く理解ができません。

これが民主主義の最前線である議会での日常です。

ではまた。

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